外壁塗装、依頼から完了まで
1.最初は、お問い合わせから
電話またはメールにて見積りを依頼しましょう。
見積り依頼をすると、建物の状況を確認する実地調査の段取りを組むところから始まります。
どこの塗装業者にするか自分で探すのが面倒な方も多いと思います。
その際は、『一括見積り』や『ネット見積り』を利用すると時間短縮にもなり効率が上がります。
どちらも簡単に見積り依頼ができることで利用者が多いのが特徴です。
まずは、2〜3社の見積もりをお願いしてみましょう。
2.現地にて建物診断
見積もり依頼が完了すると、具体的な建物診断を行います。
診断士が外壁、屋根、雨樋やシャッターなどの付帯部までしっかり診断します。
それぞれの劣化や損傷状況により補修金額等の必要の有無が確認できます。
診断時は出来るだけ立ち会うことをオススメします。
外壁の汚れや破損など、気になる点などは質問するのに良い機会です。
3.診断+お見積りプランのご提案
建物診断が完了すると、診断報告書と⾒積り書を作成してもらえます。
(見積り書の作成には、1週間ほどかかる場合が多いです。)
見積り書が完成すると、具体的な内容を説明してくれます。
具体的な内容とは、
- 修繕箇所の有無を説明。
- 修繕箇所がある場合はどのように修繕するのか。また、具体的な費用を説明してくれます。
- 塗料の説明を説明してくれます。そして目的や希望に応じた塗料を案内してくれます。
- どのような工事になるか、何のためにこの作業をするのかなど、具体的に説明してくれます。
- 最後に全体の費用説明をしてくれます。
説明を受ける際は、不明な点や心配な点は積極的に質問することをオススメします。
余談ですが、質問に対して具体的な回答をしてくれなかったり、あやふやにするようなことがあれば、その業者にお願いして良いのか冷静に判断することが必要だと考えましょう。
『見積り価格が安いから』という理由だけで業者を決めないようにしましょう。
他の業者より圧倒的に安い見積の場合は、『なぜ安くできるのか?』
その理由をしっかり確認し、『納得できるかどうか?』
その上で判断しましょう。
4.色決めと作業工程についての打ち合わせ
色決め(カラーシミュレーション)
どんな色に塗り替えるか?
これは、皆さん本当に悩むところです。
最近ではパソコンを利用してカラーシミュレーションを行う業者さんが多くなってきました。
カラーシミュレーションは、実際の自宅建物の写真を撮り、それをベースに具体的な色を当てはめることができますのでイメージがしやすくなります。
外壁や屋根の他、破風、軒天、ベランダ外壁、雨樋、シャッターなど、とても詳細にシミュレーションできるのが特徴です。
色は基本的に600色以上から選ぶことが可能です。
これは(一社)日本塗料工業会発行の標準色で見本帳が用意されています。
因みに、自宅を塗装する際に、何色の色まで同一料金で塗れるのかは確認しておくようにしましょう。
作業工程の確認
工事の作業工程表が作成します。
これは、工事を行う期間と、どの部分を、どのように作業していくのかを打ち合わせします。
暑い時期、寒い時期、台風シーズン、雨シーズンなど、季節によって工事期間が変わることが予想されます。
作業工程を作成する際に、季節ごとの特徴なども案内してくれると思います。
5.成約
これまでの経過に十分に納得したところでいよいよ契約です!
念のためですが、支払い方法についてはよく確認しておきましょう。
- 外壁塗装塗り替えローンの斡旋があるか?
- 支払いタイミングは?
(前払い、後払い、作業の経過に応じての段階払いなど。) - 全額前払いは十分信用できて納得の行く業者でない場合は慎重に!
(近年では、全額を作業完了後に支払う方式をとる業者が増えています。) - クレジットカードの取り扱いは?
- Tポイントなどのポイント制度はあるか?
このようなことも、契約前にしっかり確認しておくことが必要です!
6.施工の流れ
作業に関する不安解消の一助として『毎日の作業内容を報告』してくれる業者さんも増えています。
実際に⼯事が始まると、自分自身ですべての作業⼯程をチェックするのは不可能です。
作業工程の概要は聞いていてもやっぱり不安なことも出てくる方が多いものです。
梅雨時の雨、台風シーズンの不安定な天候など、
- 『どんなスケジュールで塗装をするのだろう?』
- 『こんな天気で何の作業ができるのかな?』
一度、不安(不信感)を感じると心配になることがあるかもしれません。
その不安を和らげるために、作業内容の報告を『作業日報』や『作業日記』のような形式で毎日渡してくれるサービスをしてくれる業者さんも増えてきています。
その日の作業内容や進捗状況などが確認できるので安心材料の一つとなります。
施工の流れ
① 施工前の挨拶回り
⼯事の開始前に、ご近所さんへ挨拶に伺います。
その際は、業者さんも一緒に同行してくれると思いますので挨拶日時を決めておきましょう。
挨拶と一緒に次のことも伝えておくと、ご近所さんとのトラブル防止につながります。
- 作業開始日から、作業終了予定について伝える。
- 天候状況により作業日程が延びる場合があることを伝える。
- 作業⾞両の出⼊りがあることを伝える。
- ⾜場の設置や撤去の際に比較的大きな音が出ることなどを伝える。
- 困ったことがあったら連絡してもらうように伝えておく。
② 足場の設置
※足場は、設置時も撤去時も作業音が大きくなります。ご近所さんにも事前に作業日を伝えておくことでトラブル防止につながります。
③ 高圧洗浄
これは塗料の密着をしやすくする最初の作業です。
外壁や屋根に付着している汚れやカビや苔などを高圧洗浄機で洗い流します。
汚れや苔が残ったまま、その上から塗装をしても塗装がしっかり密着できないので剥がれの要因にもなります。
※お隣さんの建物や車などに、水が飛散しないように気をつけて作業してもらいましょう。
④ 養生
サッシや窓ガラス、外についているガスメーターや配管類、エアコン室外機などを養⽣します。
塗装をきっちり仕上げるために、とても重要な作業になります。
この時に、外壁周りの植木や動かせないものなどがある場合には、一緒に養生してもらうようにお願いしておきましょう。
車はそのままビニールカバーなどでカンタンに被せることができます。
⑤ 劣化補修
この作業をすることで、塗装後の仕上がりを良くするとともに、塗料本来の性能を発揮させることができます。
⑥ 下地処理
下地処理は、塗料を塗るまでに行う処理の総称をいいます。
外壁塗装は、『塗料を塗って終わり』というわけではありません。
外壁や屋根は常に日差しや風雨にさらされています。
そのため、汚れも付着していますし、外壁自体も劣化している可能性があります。
それらを無視して単純に上から塗料を塗ってしまうと、数年という短い期間で塗装が浮いたり剥がれたりしてしまうことになるでしょう。
下地処理を丁寧に行うことで、塗装は本来の性能を発揮して長持ちすることにつながるのです。
⑦ ケレン作業
ケレンとは塗装面の塗料の密着力を上げるため、最適な状態にすることを指します。
例えば、塗装するところに付いている
・サビや汚れ
・塗り替え前の古い塗膜
を落とす作業になります。
古い塗膜が残ったまま、新しい塗料を上から塗ると、塗料が剥がれたり膨れたりしやすくなります。
これはしっかりと塗料が密着せずに本来の性能を活かすことができないからです。
他にも、サッシやシャッターボックスなどのように塗装面がツルツルしていて塗料が付着しにくい部分に、目荒らし(細かな傷をつける)を行い、表面積を増やし、そこに塗料を食い込ませることを目的として行う作業もケレン作業と呼ばれます。
⑧ 塗装開始
外壁や屋根の劣化状況にもよりますが、一般的に最も多いのが3度塗りが基本となります。
3度塗りとは、
中塗りも実際の仕上げ用の塗料を塗ります。
塗料の防水性や遮熱性などの本来の機能を発揮させるために、塗料メーカーが定める基準塗布量を厳守して塗る必要があります。
塗膜の厚みが基準塗布量に達するよう、塗り重ね乾燥時間を厳守しながら作業を進めることが基本です。
上塗りは、仕上げ塗りです。
塗りもれや、色斑(色むら)などがないように、細心の注意を払って仕上げていきます。
⑧ 最終確認・工事検査完了
一通り塗装が終わると養⽣を外します。
現場管理者が細部に渡って仕上がりを確認する完了検査を⾏います。
その後、現場管理者と一緒に自分でも確認チェックをします。
- 塗装面に不備はないか?
- 気になる点はないか?
- 汚れなどないか?
確認後に特に問題がなければ⾜場を解体します。
足場を解体撤去してからでは処理できない作業も出てきますのでしっかり確認しておきましょう。
確認後に特に問題がなければ⾜場を解体します。
足場を解体撤去してからでは処理できない作業も出てきますのでしっかり確認しておきましょう。
7.お引き渡し
- 無事に工事が完了すると、塗装工事完了を記した報告書が渡されます。
この時、一連の施工内容を説明してくれます。 - 保証書の発行。
これは所定の年数を保証するものです。
こちらは⼤切に保管下さい。
保証期間中は、施⼯箇所に塗装業社の施⼯による不具合があった場合は原則無償で対応してくれるものです。
8.定期訪問の アフターサポート
これは依頼した業者さんごとに違いますが、1年・3年・5年・7年・10年ごとに定期訪問実施するところもあります。
アフターサポートの目的は、後の塗装状況の問題点も早期発⾒することにあります。
アフターサポートは、気になる点などを早期発見できますので、修繕対策にも役立ちます。
この間のサポートがしっかりしているようであれば、再び次回の塗り替えのお願いをしてみるのもよろしいかもしれません。


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