塗装工事の前に準備しておくこと
どこの塗装業者を選んでもそうなのですが、作業効率や安全性、そして作業の質を下げないために幾つかの準備をしておくことが必要となります。
都合よく、全てを塗装業者がやってくれるわけではありません。
依頼主が事前に準備を行わなければならないこともあります。
以下に代表的な例をあげておきますので参考にしてみて下さい。
お忘れなく!事前準備の代表的な例
外壁周りの荷物を片付ける
塗装作業をするためには、ほとんどの場合に足場を組むことになります。
この足場を組むためには外壁面から1m程の範囲に設置するため、荷物などが置かれたままでは設置ができない場合があります。
- 物置
物置を置いている場合は、荷物を入れたまま移動しようとしても、重くて移動できない場合や、無理矢理移動することで物置自体が変形したり破損したりする場合もあります。
中の荷物を出しておくなどして移動しやすいように配慮しておくことが必要です。
どうしても移動できない場合には、どのようにすれば良いのかを施工業者と打ち合わせをすることが必要になります。 - エアコンの室外機
エアコンの室外機自体は、作業時に施工業者が必要に応じて動かしてくれます。
しかし、植木鉢を乗せて合ったり、日除け用に棚を設置しているような場合には事前に移動させておくことが望ましいです。 - ウッドデッキ
簡易的に設置するタイプのものであれば移動させておくのが望ましいです。
しかし、移動できないタイプのものであれば、契約前に施工業者と相談しておくことが必要です。
場合によっては、塗装できない部分が発生することもあります。 - 植木などの植物
鉢植えなどはすぐに移動できますが、植木などの植物は簡単には移動できません。
この場合は、契約前に施工業者と相談しておくことが必要です。
よくある対処法は、植木や植物に布やビニールを被せ養生します。
ただし作業期間中は養生し続けることになりますので、その間に枯れたり、変色したり、形が変わったりなどが発生する場合もあることを理解しておく必要があります。
もし大切にしている植木や植物であれば、面倒でも一時的に鉢に移し替えるなどの対策をしておくと良いと思います。 - その他の物
移動できる物は、一通り移動しておきましょう。
破損や、紛失などがあっては依頼主にとっても施工業者にとっても残念な結果になってしまいます。
外壁近くに車を駐車している場合
多くの施工主が気にするのが、車を駐車しておけるのか?
また、自由に出し入れできるのか?と言う点です。
これは敷地スペースの問題もありますが、一般的によくあるケースとして以下を参考にしてみて下さい。
- 足場の設置日と撤去日だけ車を移動しておく
足場を設置したり撤去する場合は、作業の際に車が邪魔であったり、傷をつけてしまう場合があります。
万一に備え、足場の設置日と撤去日だけは車を移動しておくことをお願いされる場合もあります。 - 工事期間中は車の移動をしておく
作業効率や安全性の観点から、工事期間中は車を駐車できない場合もあります。
この場合は、工事期間中に別の場所に駐車場を借りることを考えなければなりません。
近くのコインパーキングや知り合いの駐車場など、借りれる場所を見つけておくようにしましょう。 - そのまま駐車可能
車の移動が必要ない場合でも、車に大きなビニールシートを被せるなどして塗料の飛散防止の対策をする場合もあります。
この場合は、風などで被せたビニールシートがバタバタすることで車に小傷がつく場合もあります。
どうしても心配な場合は、工事期間中は別の駐車場を借りることも検討してみましょう。
工事代金の支払い準備
塗装工事の支払い方法も事前に確認しておきましょう。
基本的には、契約をする際に支払い方法についての打ち合わせがあります。
ご自身に合った支払い方法を選択しましょう。
一般的な支払い方法は次の通りです。
- 工事完了後に一括払い
現金一括払いや、各種ローンの利用などで支払うことになります。
事前に銀行等で借り入れをする場合には、支払い期日までに準備が間に合うようにしておくことも注意しなければなりません。 - 工事前と工事完了後の2回に分けた支払い
工事前と工事完了後に支払いを2分割する契約内容もあります。
この場合は、それぞれの支払い金額と、支払い期日、支払い方法を確認しておきましょう。
現金支払いの場合もあれば、振込の場合などもあります。
ご自身に合った方法を選ぶようにしましょう。
近隣への挨拶
工事期間中はどれだけ気をつけていても何かとご近所へ迷惑がかかることがります。
実際にどのようなことで迷惑をかけることになるのかを挙げておきますので参考にしてみて下さい。
また、迷惑がかかることを前提に事前にご近所に挨拶方々、工事日程の概略なども伝えておくのも良いかもしれません。
よくある迷惑事例
- 騒音による迷惑
足場の設置や撤去の際に発生する音。
鉄パイプや歩み板など、重たい金属を組み付けたり、解体したりしますので、金属特有の音が発生します。
これは、設置日と撤去日の2日間はどうやっても発生する音なのです。
事前に設置日と撤去日については、音が出る旨を近隣の方に伝えておくのも良い方法です。 - 工事車両の迷惑
工事車両の音がうるさい場合もあります。
また、都合によっては路上に作業車両を停める場合もあります。
外壁塗装の工事の場合は、一度に何台も工事車両が出入りすることはありませんが近隣の方のご理解は欠かせない事柄だと言えます。 - 塗料の飛散
風の影響などで、まれに隣家の方に塗料が飛散する場合があります。
明らかに飛散が想定される場合は、事前に車などにビニールシートをかけさせてもらうことで対応する場合もあります。
そういった場合には、事前の挨拶やコミュニケーションを怠らないことが大切になります。 - 塗料臭
最近の塗料は匂いが臭いと言われることは少なくなって来ましたが、それでも匂いに敏感な方にとっては気になることもあるようです。
こればかりは塗装中は我慢してもらうことになりますので、事前の挨拶やコミュニケーションが大切になってきます。
十分な気配りを心がけておきましょう。 - 高圧洗浄水の飛散
塗装工程に入る前には外壁や屋根についた汚れやカビや苔などを落とす必要があります。
その際、高圧洗浄機で一気に洗い落とすのが一般的です。
しかし、どれだけ注意深く作業を行っていても条件によっては隣家に洗浄水が飛散する場合もあります。
車や洗濯物などに洗浄水が飛散して不快な思いをさせないように、施工業者も施工主も十分な気配りを怠らないように気をつけることが大切です。
まとめ
どれだけ注意をしていても、思いもよらないことでご近所に迷惑をかけることがあります。
迷惑を感じさせる前に、迷惑に感じる思いを和らげる方法として、十分な挨拶とコミュニケーションをとっておくことが重要となります。
塗装工事は1週間から2週間ほどで完了することが一般的です。
工事が無事完了するまでは、施工業者も施工主も近隣に対して十分な配慮を忘れてはいけません。
この気配りが近隣トラブルを防ぐ大きな役割を果たすことにつながります。
施工主は片付け等の準備を事前に速やかに済ませておくことで、作業効率を良くするための手伝いをしていることになります。
これを怠ると場合によては作業効率が下がり、結果的に工期が伸びてしまうことにつながります。
作業の工期が伸びてしまうと、それだけ近隣の方々に迷惑をかける可能性を増やしてしまうことになりますので十分気をつけるようにして下さい。
特にお隣さんには、工事日程の概要を伝えておくことで、音や匂いに対する理解を得やすくなります。


